2023-11-24
事故物件を売却する際に、リフォームをすべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
リフォームにより室内がきれいになったとしても、事故物件であることは必ず告知しなければなりません。
告知を怠るとトラブルになる可能性もあるため、事前に注意点などを把握しておきましょう。
この記事では、事故物件をリフォームすると資産価値を維持できるのか、費用相場と注意点もあわせて解説します。
名古屋市昭和区を中心に16区及び名古屋市に隣接するエリアで、事故物件の売却をご検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
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そもそも事故物件とは、どのような物件のことを指すのでしょうか。
ここでは、事故物件の概要とリフォームが資産価値に及ぼす影響、注意点などを解説します。
事故物件とは、敷地内で事故死や事件死があり、買主が購入を躊躇するような物件のことです。
事故物件とみなされるのは、室内で人が死亡した場合とは限りません。
駐車場やエレベーターなど、建物の共用部分で人が亡くなった場合も、事故物件にあたる可能性があります。
たとえば以下のような事例は、事故物件に該当する可能性が高いと考えておきましょう。
●室内で殺人事件が起きた
●自宅の駐車場で車内自殺があった
●家のベランダから誤って転落し死亡した
●マンションのエレベーター内で事故死があった
老衰などの自然死は事故物件に該当しないとされていますが、遺体発見までに時間を要した場合は注意が必要です。
発見が遅れたことで遺体の腐敗が進み、特殊清掃が必要となるケースでは、自然死であっても事故物件に該当する可能性があります。
室内やその敷地内で人が亡くなったと聞くと、恐怖心や不快感を抱く方は多いのではないでしょうか。
このように、買主が購入を躊躇するような要因のことを心理的瑕疵(しんりてきかし)といいます。
心理的瑕疵のある物件は、通常の不動産よりも売却しづらいため、相場よりも低い価格で売り出すのが一般的です。
物件の状態や立地条件などによっても変動がありますが、相場よりも1〜3割ほど低い価格になると考えておきましょう。
たとえば通常の不動産が3,000万円の場合、心理的瑕疵のある物件は2,100〜2,700万円になるイメージです。
しかし売却前にリフォームをおこない、不快感をある程度払拭できれば、そこまで値下げせずに売り出すこともできます。
事故物件を売却する際は、心理的瑕疵にあたる部分を必ず買主に告知しなければなりません。
もし告知せずに隠して売却した場合、買主から契約の解除や損害賠償を請求される可能性があります。
リフォームにより室内がきれいになったとしても、この告知義務がなくなることはありません。
国土交通省によるガイドラインには「リフォームの有無に関わらず告知義務が発生する」と記載されています。
売却後のトラブルを防ぐためにも告知義務は必ず守り、告知が必要なのか迷う事柄があれば、まずは不動産会社にご相談ください。
実際に事故物件をリフォームするとなった場合、気になるのは費用ではないでしょうか。
事故物件のリフォームにかかる費用は、物件の状態や工事内容によって異なります。
ここからは、リフォームをする目的に合わせて、費用の相場と優先したい工事箇所について解説します。
資産価値を維持するためにリフォームをする場合、水回りや全面的な工事をおすすめします。
買主は事故物件と知ったうえで購入を検討することになりますが、遺体がどこにあったかまでは把握できません。
そのため、自殺を連想させる水回りが現状のままだと、買主に恐怖心や不快感を与える可能性があります。
資産価値の低下を防ぎ、より高値で売却したい場合は、水回りのリフォームを優先すると良いでしょう。
水回りのリフォームにかかる費用の目安は以下のとおりです。
●トイレユニット:3万円~5万円ほど
●ユニットバス:10万円~15万円ほど
●洗面ユニット:5万円前後
間取りから変更する「フルリノベーション」については、相場が500万円以上となっています。
部分的なリフォームに比べると高額ですが、新築のようにきれいになるため高値売却が目指せます。
まずは業者に見積もりを依頼して、費用対効果を考えたうえで判断すると良いでしょう。
事故物件の不快感を取り除きたいという場合は、床や壁のリフォームを優先しましょう。
壁や床は面積が大きく、買主の印象に大きな影響を与えるためです。
また遺体があった場所でなくても、床や壁にシミがあると、買主が恐怖心を抱いてしまうかもしれません。
第一印象を良くして成約につなげるためにも、壁や床は新しくして清潔感を保つことが大切です。
壁紙や床のリフォームにかかる費用の相場は、以下のとおりです。
●壁紙の張り替え:1㎡あたり1,000円〜2,000円程度
●フローリングの張り替え:1㎡あたり3,000円〜4,000円程度
●クッションフロアの張り替え:1㎡あたり2,000円〜4,500円程度
●畳の交換:1畳あたり8,000円〜1万2,000円程度
張り替えるクロスの種類によっても価格が変動するため、予算に合わせて選択するようにしましょう。
事故物件をトラブルなく売却するためにも、事前に注意点を把握しておきましょう。
殺人事件や事故死などが発生すると、床や壁に体液などが染み付いていることがあります。
このような場合は、リフォームを依頼する前に特殊清掃を済ませておかなければなりません。
特殊清掃とは、事件や事故の現場となった物件の体液やにおいを除去し、原状回復してくれるサービスです。
リフォーム業者の仕事はあくまで部屋の修繕なので、特殊清掃までおこなってくれるわけではありません。
特殊清掃を終えないままリフォームを依頼しても断られることが多いため、必ず特殊清掃を済ませておきましょう。
またリフォームを依頼する際は、トラブルを避けるため、業者に事故物件であることを伝えておく必要があります。
リフォームを依頼すると、業者の方が現地調査に訪れるため、その際に希望条件を提示するようにしましょう。
おすすめなのは、リフォームしたい箇所や予算、希望する条件などをメモに記載し、当日担当者に手渡すことです。
条件を明確に提示することで、希望する工事内容が適切かどうかを担当者が判断しやすくなります。
また、担当者はメモを見ながら現地調査を進められるため、欠陥が見つかった場合も相談のうえ条件修正ができるでしょう。
リフォームの実施から売却までを円滑に進めるためにも、希望条件や予算は事前に伝えておくことをおすすめします。
事故物件は購入を躊躇する方が多いため、基本的には相場よりも1〜3割程度低い価格で売却することになります。
ただし、リフォームにより買主の不快感を払拭できれば、そこまで値下げせずに売ることも可能です。
トラブルを避けるためにも、告知が必要か判断に迷う要因があれば、不動産会社にご相談ください。
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